計画的俺様上司の機密事項

悪いこと言っちゃった。

シンちゃんがあんな真顔になるなんて。

いろいろしてくれているのに、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

お風呂場をのぞくと、今日は浴槽のお湯の色は緑色だった。


「何の香りなんだろう。いい香りだなあ」


ゆっくり浸かってさっぱりしてから、シンちゃんに謝ろう。


お風呂から出て、バスタオルを出す。

やっぱりふわふわでかすかに柔軟剤の香りがする。

居間に行くと、シンちゃんがソファでのんびりくつろいでいて、ダイニングテーブルにはグラスに注がれたお水が用意されていた。


「お水、ありがとう」


柑橘系のお水は風呂上がりの体にちょうどよくて、一気に飲んでしまった。


「ったく、まだ髪濡れてるぞ」


そういって、シンちゃんはわたしに近づくとわたしの首にかけていたタオルをとり、やさしく髪の毛を拭いてくれた。


「シンちゃん、さっきはごめん。冗談だった」


「別に。お前の冗談は面白くない」


「……すみません」


タオルをとり、きれいに髪の毛を整えてくれると、わたしの顔をのぞきこんだ。


「あのさ、お前、覚えてないのか?」


「え? 何のこと?」


「ガキの頃の話だよ」


「子供の頃でしょ。シンちゃんと会って……」


思い出そうとする。

考えようとしたとき、頭痛が走る。


「痛っ」

こめかみをおさえたわたしを見かねて、シンちゃんはしゃがみこんでわたしの顔を伺った。


「どうした? 頭痛いか」


「ご、ごめん。昔のこと、思い出すと急に頭が」


「……そっか。悪かったな」


そういうと、わたしの手を引いて、ソファに座らせてくれた。