計画的俺様上司の機密事項

居間から自分の部屋に戻る。

机の隣に設置された棚から、作りかけの模型に手をかける。

今日はプラモデルにしよう。

ゴツゴツとしたフォルムに洗練されたこの形。

長年愛されたスーパーヒーローなロボットだからゆえのこの重厚感はどのロボットよりも上だ。

わたしはこのロボットの製造リーダーと頭の中で勝手に妄想しながら、ロボットを組み立てていく。

完成させたいけど、この完成途中がまた醍醐味だったりするんだよね。

改造させてLEDで背中の羽根を光らせみようかな。


「相変わらずそういうところは器用なんだな」


入り口にはシンちゃんがあきれながら立ってこちらを向いていた。


「ちょ、ちょっとノックもなしに、ドア開けないでよっ」


「さっきから風呂わいたって叫んでたんだけど」


「聞こえませんでした」


「ああ、そうでしたか」


そういえば、聞いてみたいことがあったんだった。


「シンちゃん。あのね」


「なんだ」


「どうして、結城なの? わたしと初めて出会ったときは、確か、黛だったよね。もしかして、シンちゃん、結婚して名前変えたけど、諸事上で逃げてるとかだったりして」


笑いを交えながら、冗談ぽくシンちゃんに伝えた。

それなのに、シンちゃんは真顔になった。


「そういうことにしとけ」


「シンちゃん? だったら、何で……」


「風呂だ。ぬるくなる。入れ」


そういうと、わたしの部屋からすぐに自分の部屋へと入っていってしまった。

変なこと、言っちゃったかな、わたし。