計画的俺様上司の機密事項

「うまかったろ。昼飯」


「はい。ごちそうさまでした」


弁当箱をカバンから取り出すと、ひょいっとわたしの手にあった巾着袋に入ったお弁当をそのまま持ち出した。


「おー、きれいに食べてくれたじゃないか。作りがいがあるな」


「ありがとうございます。助かりました」


「明日も作るからな」


「え、でも、大変じゃないですか?」


「朝飯作るついでだから」


そういって、弁当箱をきれいに洗ってくれた。

今日の夕飯は煮魚と豚肉と野菜を蒸したもの、すまし汁に、お漬物、十六穀米だ。


「おいしい。もしかして、このきゅうり」


「気づいたな。浅漬けしておいたものだ。今度はぬか床を買ってぬか漬けをする予定だ」


そういって、照れながらわたしを見て笑うシンちゃんにときめいてしまう。

おいしい夕飯を囲みながら、シンちゃんと語り合っているなんて、何か不思議な気持ちになる。

居間のソファでのんびりとテレビをみていると、静かにわたしの隣に近づいたと思ったら、


「どれどれ」


といって、ほっぺたをぷにぷにと指先で押し始めた。


「ちょ、ちょっとシンちゃん、何するのっ」


「肌チェック。さぼらず続けてくれている。感心感心。だいぶ水分量が増えてきたな。夏穂の肌になじんでいるって証拠か」


といって、すぐさま持っていたメモ帳を開いて何やら書き込んでいる。

仕事熱心とはいえ、そんな急にひとのほっぺたをぷにぷにすること、ないんじゃないの。