「今夜、僕と一晩付き合ったら誰にも言わないよ」
野上くんは悪びれるそぶりもみせず、これが正解だといった様子だ。
それよりもよりによってなぜ今夜、野上くんと過ごさないといけないのか。
「今夜っていったって、急じゃない。それに一晩って」
「有沢さんにぴったりな条件だと思うんだよね。あと僕にとっても。こんなちょうどいい条件なんてないよ」
「困るって。そんなこと」
「返事は、そうだなあ。定時すぎに資料室で待ってる。こなかったら結城部長のこと、会社のみんなに話しちゃおうかな」
その一言に絶句していたら、シンちゃんが戻ってきた。
「なんだ。野上」
「いいえ、別に。有沢さんが困っていたので、助けただけですけど」
はあ、と強くため息をもらしながら、椅子に体を投げ出すように野上くんは座って手元の資料をとって見るふりをしていた。
「あ、あの、さっきから『シェアキュレ』のログインができないんですけど」
「おい、野上。有沢が席はずしているときに、セキュリティの関係で新しいログインパスワードに変更だっていう話したよな。何で有沢に教えなかったんだ」
「あ、すみません。立て込んでいて忘れてました」
「野上くん……」
「ごめんね。新しいパスワード、書くから」
といって、野上くんは、さらさらとメモに記入し渡した。
新しいパスワードとともに、必ず来てね、と文章がプラスされていた。
野上くんは悪びれるそぶりもみせず、これが正解だといった様子だ。
それよりもよりによってなぜ今夜、野上くんと過ごさないといけないのか。
「今夜っていったって、急じゃない。それに一晩って」
「有沢さんにぴったりな条件だと思うんだよね。あと僕にとっても。こんなちょうどいい条件なんてないよ」
「困るって。そんなこと」
「返事は、そうだなあ。定時すぎに資料室で待ってる。こなかったら結城部長のこと、会社のみんなに話しちゃおうかな」
その一言に絶句していたら、シンちゃんが戻ってきた。
「なんだ。野上」
「いいえ、別に。有沢さんが困っていたので、助けただけですけど」
はあ、と強くため息をもらしながら、椅子に体を投げ出すように野上くんは座って手元の資料をとって見るふりをしていた。
「あ、あの、さっきから『シェアキュレ』のログインができないんですけど」
「おい、野上。有沢が席はずしているときに、セキュリティの関係で新しいログインパスワードに変更だっていう話したよな。何で有沢に教えなかったんだ」
「あ、すみません。立て込んでいて忘れてました」
「野上くん……」
「ごめんね。新しいパスワード、書くから」
といって、野上くんは、さらさらとメモに記入し渡した。
新しいパスワードとともに、必ず来てね、と文章がプラスされていた。

