計画的俺様上司の機密事項

シンちゃんがこんなに積極的だとは思わなかった。

初めて会ったときのシンちゃんはこんな野獣っぽくなかったのに。

さっきからずっとわたしを見つめてくる。

バライティー番組をみていたけれど、まったく話が入ってこない。

シンちゃん、いとおしむようなそんな瞳で見ないでほしい。

たまらなくなって、わたしは立ち上がる。


「部屋に戻ります」


「ん、わかった」


そういうと、わたしはシンちゃんの前を通り、そのまま自分の部屋に戻った。


自分の部屋を見渡し、安心する。

棚の上に置かれた作りかけの日本のお城を作ることにした。

この集中した時間が大好きだ。

わたしの手によって組み立てられ、生まれていく。

本来の形になっていく過程が大好きだ。

この部品をそこに取り付けて、と建設中のお城を眺める気持ちになっている。

やっぱりこの趣味を続けてよかった。

お堀の周りの木々を植えているところでドアがノックされた。


「いいか?」


ドア越しにシンちゃんの声がする。


「な、何よ、シンちゃん」


ガチャっとドアが開けられると、やっぱりずかずかとわたしの机の近くまでやってきた。


「もうじき完成か」


「え、まあ」


「相変わらず作るのが好きなんだな。そういえば、あの時……」


「え?」


「あ、何でもない。風呂わいたから」


そういってシンちゃんはわたしの部屋から出ていった。

一瞬、目を伏せた気がしたけど気のせいかな。