計画的俺様上司の機密事項

記事を書き終え、日報も書いてシンちゃんへメールで送る。

どうして野上くんがわたしのことを好きになるんだろう。

タイムカードを押して外へ出る。

冷たい風にまじり、パラパラと雨の雫が顔に当たる。雨が降り始めていた。

警備員さんに傘を借りて家路を急ぐ。

野上くんの言葉に胸が痛かった。

それと同時に小学生の頃のクラスメイトのませていた女子のささいな言葉が聞こえてくる。

有沢さんていっつも男子と話しててすぐに仲良くなるけど思わせぶりな態度しないほうがいいと思う、と。

中学のときも移動教室で席が隣だったからただ話しただけで片思いをしていたであろう女子から目をつけられていた。

大学のときも男子の先輩から話しかけられただけなのに女子の先輩にことあるごとに呼び出しされて文句を言われていた。

特別な感情なんか持っていない。ただの友達のつもりで仲良くしたかっただけなのに。

ただ趣味のプラモデルだったり電車とかバスの模型だったり、サッカーとか野球とか女の子があんまり興味を示さないような話をしたかっただけなのに。

少しずつ回りの女子に合わせるために自分自身、萎縮していくのを感じていた。

すべてはシンちゃんのことからはじまっていたのかもしれない。

おわんの山へ行こうと誘ってきた女の子はずっとシンちゃんにベッタリくっついていた。

彼女はシンちゃんのことが大好きだって毎日言っていたから。

自宅に着く。まだシンちゃんは戻ってきてはいなかった。

ごはんを炊いて部屋の掃除をする。

ゴミはちゃんと出しているものの洗濯物はソファの上に置きっ放しだし、テーブルには新聞だったりダイレクトメールだったりが散乱している。

さすがにこれは片付けないと怒られるなと思い、ごはんが炊けるまで部屋の片付けをはじめた。