玄関まで見送ってあげたらよかったかな、と後悔しながら会社に着いた。
シンちゃんの名前のタイムカードを見て、ため息をもらす。
出張って一体なんだろう。
わたしのせいで面倒なことを引き受けたんじゃないだろうか。
行く足が重くおぼつかないまま、4階のドアを開ける。
野上くんはわたしをみると、元気におはよう、と挨拶してくれた。
わたしもおはようと小さくかえした。
「どうしたの? 朝から元気ないね」
野上くんが目をぱちくりさせながら、心配してくれた。
「なんでもない」
わたしのそっけない態度に気づくことなく、野上くんは両手を上に伸ばし、ぐんと背伸びをした。
「今日から二人だけの部署になるのか。のびのびと仕事ができていいね」
野上くんはほくそ笑みながら、自信ありげにしゃべった。
シンちゃんがいないことをいいことに、野上くんは気ままだ。
「今までもあんまりここの部屋にいないことがあったから別にどうってことないよ」
「そっか。いてもいなくても変わらないか」
野上くんは嫌味ったらしく笑いながら言いのける。
「このフロアに僕と有沢さんしかいないんだよね」
そういうと、野上くんは座っているわたしに近づいてきた。
「有沢さんと交流できそうだよ。いい機会にめぐまれた」
野上くんはわたしの机に左手を置き、右手は椅子の背もたれをつかんでいた。
「朝からこんなに有沢さんに近づけるなんてね」
体をかがみながら野上くんの顔がせまってきた。
席を外そうとしても、野上くんの力強さにはかなわない。
強くなって目をつむった。
シンちゃんの名前のタイムカードを見て、ため息をもらす。
出張って一体なんだろう。
わたしのせいで面倒なことを引き受けたんじゃないだろうか。
行く足が重くおぼつかないまま、4階のドアを開ける。
野上くんはわたしをみると、元気におはよう、と挨拶してくれた。
わたしもおはようと小さくかえした。
「どうしたの? 朝から元気ないね」
野上くんが目をぱちくりさせながら、心配してくれた。
「なんでもない」
わたしのそっけない態度に気づくことなく、野上くんは両手を上に伸ばし、ぐんと背伸びをした。
「今日から二人だけの部署になるのか。のびのびと仕事ができていいね」
野上くんはほくそ笑みながら、自信ありげにしゃべった。
シンちゃんがいないことをいいことに、野上くんは気ままだ。
「今までもあんまりここの部屋にいないことがあったから別にどうってことないよ」
「そっか。いてもいなくても変わらないか」
野上くんは嫌味ったらしく笑いながら言いのける。
「このフロアに僕と有沢さんしかいないんだよね」
そういうと、野上くんは座っているわたしに近づいてきた。
「有沢さんと交流できそうだよ。いい機会にめぐまれた」
野上くんはわたしの机に左手を置き、右手は椅子の背もたれをつかんでいた。
「朝からこんなに有沢さんに近づけるなんてね」
体をかがみながら野上くんの顔がせまってきた。
席を外そうとしても、野上くんの力強さにはかなわない。
強くなって目をつむった。

