計画的俺様上司の機密事項

シンちゃんとこうして向かい合わせて料理を食べることは、最初、気恥ずかしかった。

どうしてこんな勝手に人のウチに押しかけておいて、それなのに家で料理してくれておまけに掃除も洗濯もしてくれて。

今はシンちゃんの顔をみながら食べるごはんが大好きになった。

お母さんとごはんを食べたとき以来の安らぎを感じられた。

それぐらいお母さんシンちゃんが浸透しているのは確かだけれど、シンちゃんのわたしへの小さな気配りに心おきなく生活できる幸せをかみしめることができる。

シンちゃんに対する気持ちは子供の頃と変わりなく、というか、子供の頃以上にシンちゃんのことを好きになった。

シンちゃんにわたしの気持ち、伝えないと。

シンちゃん、あのね、と話しかけようとしたときだった。


「ああ、そうだ。一番必要なことがあった」


そういうと、わたしの頬を両手で覆うと、シンちゃんが顔を近づけ、キスをした。

以前の力任せの激しいキスではなく、唇にタッチするぐらいのキスだ。

キスをし終わったシンちゃんはこぼれるような素敵な笑顔をみせてくれた。


「しばらく会えないからな。これぐらいしてもバチは当たらないだろ」


「シンちゃん……」


「じゃあな、お利口さんでいろよな。変な男にたぶらかされんなよ」


「うん。あのね、シンちゃん」


「なんだよ。まだ足りないのか? ん?」


「そうじゃなくて……出張から帰ってきたら、話があるんだけど」


「わかったよ。いい話だと思って聞いてやるから」


「うん」


そういうとシンちゃんは自分のおでことわたしのおでこをくっつけ、それからおでこを離してくしゃくしゃとわたしの頭を撫でてくれた。