計画的俺様上司の機密事項

次の日、会社につくと、野上くんは何事もなかったように普通に挨拶をしてきた。


「野上くん、昨日のことなんだけどね」


「どうかしたっけ? 勝手に空き倉庫へ行った話?」


「そ、そうだけど」


「気にすること、ないんじゃないかな。まあ、いざとなったら僕がついてるし」


「え? どういうこと?」


「いずれわかるんじゃないかな」


ととぼているのか、野上くんはおどけた顔をみせていた。

そういえば、すでに始業時間になっているけれど、シンちゃんは顔をみせていない。先に家を出たはずなのに。

1時間ぐらいしてから、渡瀬先輩から内線があった。


「ちょっと、有沢、いいかな」


「わかりました」


下の階にいくと、わたしの顔をみるなり、他の社員たちがひそひそと話をしていた。

明らかに社員の人たちのわたしを見る目が違った。

興味津々というか、好奇心がむき出しになっているような、ベタベタと張り付くような視線だ。

奥にいた渡瀬先輩が手招きしている。

異様な雰囲気を感じ取り、小走りに渡瀬先輩の元へとかけていった。