計画的俺様上司の機密事項

ごはんを食べ終えてもずっとシンちゃんはわたしのことを気にかけてくれていた。

そろそろ寒くなってきたから、部屋用のショールは必要だな、と腕組みしながらシンちゃんはつぶやいている。

こんなにシンちゃんがわたしのことを考えてくれているなんて。

恥ずかしくなってシンちゃんの顔、みられなくなった。

忘れかけていた、シンちゃんの思いが記憶の箱から流れでていることに気づく。

やっぱり、わたしは……、シンちゃんのことを。

今、シンちゃんに気持ちを伝えたとしても、きっと笑われるだろう。

子供の頃に抱いた気持ちと今の気持ちとすり合わせながら、好きだという言葉を口にしたとしたら。

だからお前は子供なんだよ、ってあしらわれてしまいそうで。

だったら、このちょうどいい関係を継続していくことを考えて生活していけば楽なんだろうな。


「夏穂、お風呂わいたけど。ぼーっとしてるな、熱あるのか」


といって、シンちゃんはわたしのおでこに大きな手を乗せた。

ドキンと胸が鳴る。

身体中の血流がぐるぐると流れて、おでこに当てられた場所は熱を帯びてくる。

ずっとおでこにあったシンちゃんの大きな手を払いのけた。


「もういいってばっ」


「そうだな。熱、なさそうでよかった」


そういうと、わたしをみて、ニコっと微笑んでくれた。

その笑顔は子供の頃、わたしだけに見せた笑顔のまんまだった。