計画的俺様上司の機密事項

「……昔のこと、思い出した」


「思い出したのか、あのこと」


「うん。おわんの山のこと、いろいろと。シンちゃんが助けてくれなかったら、わたし……」


「大丈夫。オレが守るから。軽いもの作るから、待ってろ」


とシンちゃんはキッチンに立ち、料理の準備をする。

わたしは対面キッチンのカウンターからのぞくシンちゃんの真剣に料理に取り組む姿勢をみながら、ココアを飲んだ。

仕事のときに見せる顔より、料理をつくっているシンちゃんの顔のほうが温かみを帯びていて、ずっとみていられる。

そうこうしているうちに、土鍋に生姜をたっぷりきかせた野菜や鶏肉をふんだんに使った雑炊をつくってくれた。

シンちゃんは取り皿に雑炊を盛ってくれてわたしの前におく。


「ありがとう。いただきます」


ふうふうと息をかけて、レンゲですくって食べる。ほどよい塩気がちょうどよい。


「あったまる。ありがとう、シンちゃん」


「風邪ひかせたらいけないからな。食欲なかったら無理に食わなくていいから」


「大丈夫。シンちゃんの料理は元気の源だから」


「そっか。ありがとうな」


シンちゃんの笑顔をみながら雑炊を食べている。

シンちゃんも安心したのか、今度は別の雑炊つくってみるか、といいながら食べていた。

食べながら、心地よく、ぽかぽかして、まるでシンちゃんに包み込まれているように感じた。