計画的俺様上司の機密事項

ダイニングルームにいくと、テーブルには肉じゃが、魚の塩焼きにほうれん草の煮浸し、お味噌汁、十六穀米が入ったお茶碗が置かれている。


「え、これ……」


「お前が帰る前に仕込んでおいたんだ」


テーブルの前に立ち尽くすわたしの横にシンちゃんは立ち、テーブルにある料理に自信有り気に眺めていた。


「シンちゃん、すごい」


「まあ、まず座れ」


「はい……」


シンちゃんは台所の近く、わたしはリビングに近い場所へと向かい合わせで座る。

そういえば、お母さんは今、シンちゃんの場所で、ここはわたしの特等席だったな、と思い出した。


「あのな、お前、いっつもコンビニか」


「そうじゃないですけど、たまにですけど」


そういってごまかして笑ってみせた。

シンちゃんはじっとわたしを見つめている。


「じゃあ、自炊は?」


「自炊は……、たまにです」


「たまにたまにってな、ごまかしやがって。やってねえじゃねえか。冷蔵庫の中、賞味期限が切れまくってるモンばっかりゴロゴロ入れてあったぞ」

まさか冷蔵庫の中身までチェックされるなんて。

わたしだけの生活になってからは適当に買ってきて冷蔵庫に入れっぱなしの状況が続いていた。

だけど、ウチの冷蔵庫を見るだなんて。


「ひどい。ウチの冷蔵庫を勝手に」


と、強めに反論したら、シンちゃんは軽く咳払いした。


「ああ、これもお母様から言いつかったことだ。あの子、料理だけはねえ〜って言ってたぞ」


かあ、っと身体中が熱くなる。お母さんがシンちゃんに言いつけたってことか。