計画的俺様上司の機密事項

「ごちそうさまでした」


お弁当箱もテーブルに置かれたお皿に盛られたおかずもきれいになくなっていた。


「夏穂、弁当ごちそうさまでした。やっぱりここの弁当はおいしいな。隠し味はだいたい検討できるけど」


腕組みしながら、もうすでに料理の研究をしているシンちゃんだ。


「で、明日も野上とでかけるのか?」


さっきまでにこやかにごはんを食べていたシンちゃんとはうってかわって、わたしの部屋に入ってきたときのように疑うような目をしてきた。


「いくわけないでしょ。明日はいつもと同じ。途中の模型をつくりたいし。それに近所の模型屋でもいって足りなくなったパーツを買いに行こうかなって」


「ならよし」


何、そのほっとした顔は。


「それなら凝った料理でも作ろうかな」


とシンちゃんはいつしなく張り切っている。


「オレも食材買いにいってこよっと」


シンちゃんは席をたち、鼻歌を歌いながら、白いマグカップに注がれたお茶を出してくれた。

今日はいつものほうじ茶ではなく、紅茶のような味がした。


「どうした? そんなにうまいか?」


「うん。今日はほうじ茶じゃないんだね」


「ルイボスティーだ。脂っこいものにはちょうどいいかな、って思ってさ」


シンちゃんとこうしてお茶を飲むことがこんなに幸せな時間だとは思ってもみなかった。