シンちゃんとは秘密にしていたことだから、野上くんに釘を打っておかないと。
「野上くん、あのね、9階のことなんだけど」
「さっきのこと?」
「その件なんだけど……」
コピー機に紙をセットしながら野上くんに話をしていたら、シンちゃんが戻ってきた。
野上くんが何か言いたげに口を開こうとしていたところだったのに、口を閉ざしてしまった。
「有沢、資料助かったぞ」
「あ、ありがとうございます」
シンちゃんはわたしを横目でみてから、少しだけ口元をあげ、横を通り抜ける。
真鍋先輩と何があったの? と聞きたいところだけど、余計な詮索する必要もないか、と心の中にとどめておく。
シンちゃんは自分の机の前に座り、わたしが置いた資料の束を片付けつつ、パソコン画面をチェックしながら自身の仕事に手をつけようとしていた。
すると、野上くんが突然立ち上がり、シンちゃんの机の前へ行った。
少し眉毛を吊り上げていたのが、気にかかる。
ピリッとした緊張感が部屋中に走った。
「結城部長、少々お時間よろしいでしょうか?」
「どうかしたか、野上」
野上くんは一呼吸おいて、それから吐き出すように話した。
「どうして彼女ばかり、雑用を押し付けるんですか」
「雑用?」
シンちゃんは首をかしげ、不思議そうに野上くんの顔をみつめている。
雑用だなんて。
野上くん、もしかしてさっきのこと、話をするんじゃないの。
野上くんの威勢のいい声に胸が痛くなる。
「野上くん、あのね、9階のことなんだけど」
「さっきのこと?」
「その件なんだけど……」
コピー機に紙をセットしながら野上くんに話をしていたら、シンちゃんが戻ってきた。
野上くんが何か言いたげに口を開こうとしていたところだったのに、口を閉ざしてしまった。
「有沢、資料助かったぞ」
「あ、ありがとうございます」
シンちゃんはわたしを横目でみてから、少しだけ口元をあげ、横を通り抜ける。
真鍋先輩と何があったの? と聞きたいところだけど、余計な詮索する必要もないか、と心の中にとどめておく。
シンちゃんは自分の机の前に座り、わたしが置いた資料の束を片付けつつ、パソコン画面をチェックしながら自身の仕事に手をつけようとしていた。
すると、野上くんが突然立ち上がり、シンちゃんの机の前へ行った。
少し眉毛を吊り上げていたのが、気にかかる。
ピリッとした緊張感が部屋中に走った。
「結城部長、少々お時間よろしいでしょうか?」
「どうかしたか、野上」
野上くんは一呼吸おいて、それから吐き出すように話した。
「どうして彼女ばかり、雑用を押し付けるんですか」
「雑用?」
シンちゃんは首をかしげ、不思議そうに野上くんの顔をみつめている。
雑用だなんて。
野上くん、もしかしてさっきのこと、話をするんじゃないの。
野上くんの威勢のいい声に胸が痛くなる。

