計画的俺様上司の機密事項

しまったな。

シンちゃんと秘密にする約束だったのに。

あとでシンちゃんに説明しないと。掃除中に鍵、締めておくべきだった。

野上くんも、野上くんだ。

あとをつけるようにここに来るんだから。

仕事だっていっているのに、野上くん、いつしなく真剣でそれにシンちゃんに対してあんな言い草なんだから。

掃除を終わらせて、戸締りを済ませる。

そういえば、さっきコピーしたときにA4用紙の残りが切れていることに気がついた。

総務にはあとで連絡するとして、3階にいって1つ調達しよう。

3階へ向かい、渡瀬先輩に事情を説明してコピー用紙をもらって帰るときだった。

コピーの紙がなくなっていたから、下の階に向かう。

渡瀬先輩に事情を説明して、用紙の束をもらった。

用紙の束をもらい、帰ろうとエレベーターホールへと向かうと、通路側に面した給湯室に珍しく、シンちゃんが入っていった。

部屋にある給湯セットでお茶飲めばいいのに。シンちゃんが出てきた。あとから誰かがでてくる。急いで物陰に隠れた。


「嘘……」


給湯室から出てきたのは、うれしそうな顔をしている真鍋先輩だ。

二人ともアイコンタクトをとって、顔を見合わせて笑っている。

そ、そんな。

シンちゃんと真鍋先輩の雰囲気が違う。

二人の間に入れない。

大人の香りが漂うといった表現が似合うだろうか。

シンちゃんと真鍋先輩ももしかしたら……。

もやもやとした気持ちとともに、ずしんと重りを体にくくりつけられたような、そんな気持ちになった。

手元のコピー用紙の束が重たいせいなんだ、これは。

気を取り直して4階の部屋に戻ると、野上くんは何事もなかったかのように仕事を進めていた。