計画的俺様上司の機密事項

「私が証明になりませんか? 日報もつけさせてもらっているので、仕事上の書類も証明になりますが、いかがでしょうか?」


「……まあ、そうですけど」


「では、この書類は受理してもらえるということでよろしいですね」


「……ええ」


「しっかり管理させていただきますので、上条さんも管理してくださいね。くだらないことに時間をかけずに」


「えっ」


「いえ、こちらの話ですが」


とシンちゃんは少しにらみをきかせると、上条さんは小さく肩をすぼめた。


「必要とあれば、勤務表を書いて私のハンコを押して提出させますので。それか、タイムカードを廃止して、新しく勤務表で管理するってのはどうですかね? こういった姑息な対応ができなくなりますし」


上条さんはキョロキョロと目線を合わせず、そ、それに関しては、と答えがしどろもどろになっていた。


「上条、もうその辺にしとけ」


奥からシンちゃんよりも少し背が低いけれど、髪の毛をオールバックにして丸いメガネをかけた総務部長がこちらへとやってきた。


「結城部長、上条が失礼しました。こちらも監督不行き届きで」


「いえ。新しい内部管理の起爆剤になったのではないですかね」


「そういってもらえると助かります。以前にもタイムカード紛失で騒いだことがありましたから、これをきっかけに新システムを考えようと思います」


「パソコンに有能な社員がここにいますから、システム構築させるのってどうですかね?」


それいいアイデアですね、と総務部長はにこやかに対応していると、隣にいた上条さんは肩を落として視線を床に下げていた。


「……もういいですから。その件については総務内で話し合いしますので」


「ではご検討を。お手間をとらせて申し訳ありませんね。有沢、行くぞ」


「は、はい。失礼します」


部屋をでる前ちらりと振り返ると、右手で頭をかかえるような仕草で青ざめたまま、受付カウンター前に立ち尽くしていた。