昼休みを終わる前にシンちゃんは戻ってきた。
無言のまま横目でちらりとわたしをみている。
知らんぷりしてわたしも仕事の準備をはじめていたところだった。
「有沢」
シンちゃんに声をかけられた。
さすがに無視したらまずいだろうとイヤイヤ営業スマイルを浮かべた。
「は、はい」
「ちょっとこっちへ来い」
ぎこちなくシンちゃんの席の前へと向かった。
不自然な態度に対して、シンちゃんはただまっすぐにわたしをみつめている。
シンちゃんの目の色が若干、ギラついているのは自分の見間違いのせいだと心の中で思った。
「別件で頼んだ仕事だが」
机にのっていた小さい茶色い封筒を手渡された。
「大切に扱え」
「は、はい」
手渡された封筒の中身を自分の席でチェックする。
1つの鍵と一枚の紙が入っていた。
紙には、『午後3時に9階で』と書かれている。
昨日連れていかれた場所か。
仕事のひとつだからしかたないか、と深くため息をつく。
これで野上くんに置いていかれてしまうと思うと泣けてくる。
重い荷物を肩に背負わされたようにずっしりと肩を落としていると、野上くんがわたしの名前を呼ぶ。
野上くんは資料を手にしながら、左右に首を振っている。
「有沢さん」
「え、どうかした? 野上くん」
「あの、有沢さんの作った記事なんだけど」
なんとか書けた渾身の初めての記事だ。
今までは先輩たちが書いていた記事をそのままデータとして流していた。
これからは自分の文章も記事として載せることができる。
難しい反面、やりがいを感じていたところだ。
「この記事、特集には合わないと思うんだけど。部長はどうお考えですか?」
「この記事か……」
シンちゃんは多くの資料が載せられているカゴの中から拾い上げて読み始めた。
無言のまま横目でちらりとわたしをみている。
知らんぷりしてわたしも仕事の準備をはじめていたところだった。
「有沢」
シンちゃんに声をかけられた。
さすがに無視したらまずいだろうとイヤイヤ営業スマイルを浮かべた。
「は、はい」
「ちょっとこっちへ来い」
ぎこちなくシンちゃんの席の前へと向かった。
不自然な態度に対して、シンちゃんはただまっすぐにわたしをみつめている。
シンちゃんの目の色が若干、ギラついているのは自分の見間違いのせいだと心の中で思った。
「別件で頼んだ仕事だが」
机にのっていた小さい茶色い封筒を手渡された。
「大切に扱え」
「は、はい」
手渡された封筒の中身を自分の席でチェックする。
1つの鍵と一枚の紙が入っていた。
紙には、『午後3時に9階で』と書かれている。
昨日連れていかれた場所か。
仕事のひとつだからしかたないか、と深くため息をつく。
これで野上くんに置いていかれてしまうと思うと泣けてくる。
重い荷物を肩に背負わされたようにずっしりと肩を落としていると、野上くんがわたしの名前を呼ぶ。
野上くんは資料を手にしながら、左右に首を振っている。
「有沢さん」
「え、どうかした? 野上くん」
「あの、有沢さんの作った記事なんだけど」
なんとか書けた渾身の初めての記事だ。
今までは先輩たちが書いていた記事をそのままデータとして流していた。
これからは自分の文章も記事として載せることができる。
難しい反面、やりがいを感じていたところだ。
「この記事、特集には合わないと思うんだけど。部長はどうお考えですか?」
「この記事か……」
シンちゃんは多くの資料が載せられているカゴの中から拾い上げて読み始めた。

