『確かに意外な一面だな。柏木も笑うことあるのか? いつも仏頂面で一人でいるからな』
『え…』
『何だ変な顔して。違うのか? てっきり一人でいる方がいいんだと思ってたぞ?』
『…あ、えっと』
『そうじゃないなら、柏木に昼から仕事頼んでいいのか? 体力仕事だからいっぱい食っておけ、さっきから全然進んでないぞ、それ』
と、不機嫌そうに島野さんは顎で私の手元のオムライスのお皿を指した。
『そうだったのか掴めない奴だな。俺も柏木に仕事廻しても問題ないか?』
遠くから目を吊り上げた佐々木さんが無愛想な声を上げた。
『は、い…。大丈夫と思います』
目が点になった私は、なんだかよくわからない返事をした。
『何だその返事は。おかしな奴だな』
島野さんの不機嫌そうな目元に皺が出来る。
『俺も思ってた。柏木はなんか冷めてる女だとばっかり思ってた。どっちかっていったらよっしーの方が究極に冷めてる、冷たい女だ』
『何よー、冷たくて悪かったわね。いいなあ、店舗さんは若い人ばっかりで。あーあ、うちもこのくらい若い人いたら楽しいのに』
向かいで平っちがそれまでの思いの内を。よっしーが頬杖付いて羨ましいと嘆いていた。
否定も肯定もできないままぽかんとしているうちに、話があれよあれよという間に進んでいた。自分のことなのに知らない誰かのことみたいに感じた。



