平っちとは同期で一緒に教わった仲だから、辞めるんだから関係ないって言われて、胸の奥がざわざわ音を立てたのは、突き放されたみたいな悲しい感覚だった。でも、そう言わせたのは自分なんだと思ったら、やるせない気持ちが胸に深く沈む。
肩に置かれた手が緩むも温もりはそのまま。彼の穏やかであるだろう表情が視界の隅っこに映りそうになる。ついつい見てしまいそうになるのを自制させ、ブレずに平っちを正視する。
平っちらしくない、そう無言で訴える私から目を逸らす。一気に下がる目尻、張り詰めていた表情が緩み力なく言葉を述べる。
「ははっ…、そうだよな、うん。道理で、納品早いと思ったんだ…。俺が発注したものじゃないなら、あれは誰の…?」
苦々しく笑った顔が遠くへと向けられる。倉庫に納められた製品の前にいる佐々木さんが、止まない電話を耳に当てて手慣れた様子で次々にビニールを剥いたのちに、こちらへ体を正対させ大きく首ごと頭を左右に振った。
その合図を一目見た島野さんがわかった、とでも言う様に頷いて嘲るようにニヤつかせた口元を動かした。
「どうやら製品は別物みたいだな。全く、何が納品早いと思っただよ、気づいてなかっただろうが。この件の原因を探る前に、まずは腹ごしらえだ。しかし、平にも合コン以外で本気になれるもんがあったんだな?」
島野さんの視線は佐々木さんを直視したまま。ビニールを元通りに戻し電話を終えた佐々木さんが、携帯を握りしめこちらへゆったりと歩いてくる。この人たちはこちらのミスではないと最初から判断していたみたいだ。
解っていたなら先に悟らせてあげればよかったのに。本当に、意地が悪いんだから。諦めに近い言葉を心に潜め、ふっと息が漏れる。
「あーっ、島野さん今のはいくら俺でも許さないですよ! それもこれも柏木が合コン合コンって言うから悪いんだ」
「普段から合コン合コン言ってるのは平だろうが」
「あはは、確かに。平イコール合コン、一種の洗脳だな?」
「工藤さんまでそれはないんじゃないんですか?」
肩に置かれた手が緩むも温もりはそのまま。彼の穏やかであるだろう表情が視界の隅っこに映りそうになる。ついつい見てしまいそうになるのを自制させ、ブレずに平っちを正視する。
平っちらしくない、そう無言で訴える私から目を逸らす。一気に下がる目尻、張り詰めていた表情が緩み力なく言葉を述べる。
「ははっ…、そうだよな、うん。道理で、納品早いと思ったんだ…。俺が発注したものじゃないなら、あれは誰の…?」
苦々しく笑った顔が遠くへと向けられる。倉庫に納められた製品の前にいる佐々木さんが、止まない電話を耳に当てて手慣れた様子で次々にビニールを剥いたのちに、こちらへ体を正対させ大きく首ごと頭を左右に振った。
その合図を一目見た島野さんがわかった、とでも言う様に頷いて嘲るようにニヤつかせた口元を動かした。
「どうやら製品は別物みたいだな。全く、何が納品早いと思っただよ、気づいてなかっただろうが。この件の原因を探る前に、まずは腹ごしらえだ。しかし、平にも合コン以外で本気になれるもんがあったんだな?」
島野さんの視線は佐々木さんを直視したまま。ビニールを元通りに戻し電話を終えた佐々木さんが、携帯を握りしめこちらへゆったりと歩いてくる。この人たちはこちらのミスではないと最初から判断していたみたいだ。
解っていたなら先に悟らせてあげればよかったのに。本当に、意地が悪いんだから。諦めに近い言葉を心に潜め、ふっと息が漏れる。
「あーっ、島野さん今のはいくら俺でも許さないですよ! それもこれも柏木が合コン合コンって言うから悪いんだ」
「普段から合コン合コン言ってるのは平だろうが」
「あはは、確かに。平イコール合コン、一種の洗脳だな?」
「工藤さんまでそれはないんじゃないんですか?」



