目を覚ますと、着替えを済ませ、竜仁さんを起こした。
「たっちゃんおはよう?」
「おはよう。早いね、もう着替えたの? ご両親に会いに行くの何時だっけ?」
「10時に行くって言ってある。今は8時だよ?」
「じゃ、まだ時間あるよね?おいで?」
腕を捕まれ引っ張られキスをされる。
「ダーメ! もう着替えたもん!」
「あーわざと着替えてから、起こしたな?」
ハイそうです。
毎度毎度エッチしてたら体持ちません。
「いつもいつもたっちゃんの思い通りにはなりませんよー! ねぇ? 散歩して、どこかでモーニングしない?」
「しかたないなぁ… そうしようか?」と、たっちゃんは、私の額にチュッとして、ベッドから出る。
近くの公園を散歩して、カフェでコーヒーを飲んだ。
こんな何でも無い事だけど、好きな人と居るからだろうか幸せを感じる。
「たっちゃん、また一緒に散歩してくれる?」
「あぁ、こういうのも良いな? もう少し歩こうか?」
カフェをでると、手を繋いで30分ほど歩いてホテルへ戻り、竜仁さんの着替えをしてから、実家に向かった。
家の前では、お父さんが、玄関前を行ったり来たりして待っていてくれた。
動物園の熊みたい…
私達が車から降りるなり、家の中に向かって「遥が来たぞ!?」って大きな声で叫んだ。
「もう、お父さん近所中に聞こえるじゃない? 恥ずかしいなぁ。」
「アハハ、悪い悪い。 さあ入りなさい。西園寺さんもどうぞ中へ。」
座敷に入り、西園寺さんが挨拶をしようとすると、先に父が話し出した。
「堅苦しい挨拶は良しましょう? 伊月から貴方の人柄は聞いていますよ。 あいつは人を見る目だけはあると私は思ってるから、見合いの席も頼んだんですよ? 私達には大した財産なんてありません。 ただ愛情だけは沢山注いだつもりです。 遥は私達の大事な一人娘です。幸せになって欲しい。 ただそれだけなんです。 だから遥が決めたのなら私達は何も言う事は有りませんよ? どうぞ遥をよろしくお願いします。」とお父さんは頭を下げてくれた。
うん。愛情をたくさんもらったよ? 有難う。
お父さん…
私はあなたの娘でよかった…

