エレベーターに乗ると、階を押すボタンが無い。
30階はあると思うけどボタンは0から9までしか無い。
「たっちゃん…階数ボタンが…無いよ?」
「あーこのキーを挿して、暗証番号を入れると、部屋の有る階に止まるよ?」
高速エレベターは、最上階に止まった。
エレベーターを降りると、ドアが1つしかなかった。
「たっちゃん…ドアが…1つ…だよ?」
「そうだね?」
そうだね? じゃ、ないでしょ?
竜仁さんは全然驚いてないみたい。
竜仁さんはカードキーを挿し、ドアを開ける。
「……」
何ここ?
広っ!!
玄関広すぎる…
私の寝室より広い! ってか、
何処までが玄関で、何処からが廊下なの?…
玄関の横にはシューズクロークもある。
ここも広い…
呆けている私を、竜仁さんは「遥、おいで?」と、私の手をひき、奥へと入って行く。
扉を開けると、広い広いリビングらしき部屋。 ダンスパーティーでも出来そうな広いホールだ。
「たっちゃん、ここは何するところ?」
「こんなことしても、いい部屋かな?」と熱いキスを落としてくれる。
『4LDKだけど、狭くないと思う。』と、優里さんは、言っていたけど、狭くないどころか、広すぎでしょう?
「たっちゃん、広すぎない? お掃除大変そうだけど大丈夫? 私も、たまには、お手伝いに来るけど…」
今まで、どんなに忙しくても、ホテルの部屋だったから、竜仁さんが、掃除に時間を割くことは、無かったと思う。
「遥、一緒に住もう?」
「え?」
「俺の仕事は不規則だし、会社を継ぐとなると、今まで以上に、忙しくなると思う。何より、遥と居る時間がもっと欲しい。
何なら式は後にしても、籍だけでも先に入れて一緒に住もう?
明日にも遥のご両親に挨拶に行きたい。ダメか?」
真剣な目で見つめられる。
「ありがとう。私も一緒に居たい。」
「ご両親に都合聞いてくれるか?」

