「遥疲れたろ? 夕飯はルームサービスで良いか?」

「疲れてないけど、二人でゆっくりしたい。」

竜仁さんは車を路肩に停め、一本電話を済ませると再び車を走らせた。

竜仁さんの部屋に入ると、壁に押し付けられ、私の唇とのリップ音をたて、再び唇が落ちてくる。

上唇下唇と啄むようなキス。

「ん……ぁ…」

少しの隙間から舌が入ると、離さないとばかりに、私の舌を絡めとる。

「ん…ぁ…ん……」

体の力が抜けて、崩れ落ちそうなところを、抱き支えられる。

「食事が覚めるな?」

西園寺さんは言うと、リビングルームへと私の手を引いて行く。

テーブルや椅子が運ばれてあり、テーブルの上にはキャンドルが灯されディナーの用意がしてあった。

さっき電話をしていたのはこのためだったの?

「さぁ食べよう?」

竜仁さんはシャンパンをグラスに注ぐ。
モエ・エ・シャンドンロゼアンペリアル。

木苺の香り……「美味しい」