翌朝、気持よく目覚めた。

「んー久しぶりにぐっすり眠れた。最近寝不足だったからなぁ。」

西園寺さんの事が、勘違いだった事が分かって、安心出来たのかな?

恋をすると、こんなにもテンション上がるのか? と、思うほど気分が良く、鼻歌まじりで支度していた。

「行ってきまーす。」

誰もいない部屋に、挨拶をするのは初めてだ。

「あっそうだ、西園寺さんにモーニングメールしょう。」

【おはようございます。 昨日は有難うございました。 今から出勤します。 西園寺さんもお仕事頑張って下さい。】

文末にハートマークを、入れようとして、やっぱりやめた、恥ずかしすぎる。

「よし! 送信。」

すると直ぐにスマホが、震えた西園寺さんだ。

「もしもし。 おはようございます。」


『遥ちゃんおはよう! メールありがとう。 でも、素っ気ないメールだなぁ?』

「えっ?」

『好きとか? 逢いたいとか? ハートの絵文字とかさぁ? 欲しいけど?』

「え…」

『遥ちゃんには、まだハードル高いかな?』

「はい…高い…です…」

今の私の顔は真っ赤だろう。
真っ赤な顔してては、恥ずかし過ぎる。
アパートの他の住人に見られないように俯いてアパートを出よう…

『アハハそうだな? 少しずつだな? じゃ気を付けてな?』

「はい!」