「えっ知ってるの?」
「遥のやりそうな事だからな?」と竜仁さんは苦笑した。
「ごめんなさい…ちょっと覗いて来たの…でも伊月のおじさんに怒られちゃった… もっと体を大事にしろって…」
「あぁ、俺も怒られたよ? 今日、電話したんだ、退院した報告と、お見舞いのお礼で…その時に、″遥を家に縛り付けとけ!″ ってな?」
竜仁さんは苦笑する。
「ホントごめんね? で、仕事の事なんだけど、私、仕事辞めようと思うの?」
竜仁さんは、私の話が思いがけなかったようで、驚いている。
「遥どうした? 何かあったのか?」
「ううん。…私、仕事してたら一生懸命になっちゃうから、今日みたいに仕事が気になって… そんな事してたら、たっちゃんを支えられないでしょ?」
「遥…俺のためなら、気にしなくても良いよ? 遥は今の仕事が好きだろう? それなら続ければいいよ?」
竜仁さんの優しさが嬉しい。
いつも私の事を第一に考えてくれる。
だから、この人の為なら、大好きな仕事も辞める事が出来る。
私も竜仁さんの事を、第一に考えよう。
「決めたの! たっちゃんを支えるって! たっちゃんが、良い仕事が出来るように、良い奥さんになるからね?」とブイサインをして見せる。
「遥… 有難う。 …俺、遥の為に頑張るからな?」
その後も、優里さんの料理に舌鼓みをうちながら、二人で楽しい時間を過ごしていた。
いつか私達の子供と、このテーブルを囲んで、食事がしたい。
そんな楽しい時間を過ごす日は、多分、そんなに遠くないと思う。…

