休み時間になると望月くんの周りを女子が囲むようにしていた
質問攻めの望月くんは困った顔をしていた
そんな様子を友達の莉央と一緒に見ていた


「望月くん人気だねー
イケメンだし身長高いしもう完璧じゃん!」


そう、望月くんはかなりのイケメンだった
性格も良さそうだし…逆に怖い気がする


「結依が羨ましいよー…」
「そんなに望月くんいいかな…?」
「いいと思うよ、私は?」


チャイムが鳴り席に戻った私はペラペラと数学の教科書をめくっていた


数学なんて無くなればいいのにな…


「はぁ…」


憂鬱すぎてため息をこぼす


「ため息つくと幸せが逃げるで?」