星月夜~平凡♀×人気者♂~【短編・完】



あたしにとってのファーストキスは。


願いが叶って…隼人とできました。


好きな人とのキスは…なんだかビリビリした。


しばらく角度をかえながらしていたキス。


息が苦しくなって、隼人のスーツをぎゅっと握ると、それに気付いた隼人は唇を離した。


でも、その瞳は冷たくて。


やっぱり…何を言われるか…怖いんだ。


「……誰だよ」


「……え?」



顎をそっと持ち上げられて、視線を逸らすことが許されなくなった。


冷たいけど…真剣な瞳。


射抜かれそうな瞳から、目を逸らせない。


「お前の好きな奴って…誰なんだよ」


「…っ……」



どうして隼人がそんなことを言い出したのかは…分からない。


けれど。


――――言えない。


『隼人だよ』だなんて…言えるわけないじゃん。