ごそごそとドレスのポケットを探る。
そして、奥から取り出したものは…
隼人への…誕生日プレゼント。
一ヶ月前にすっごく悩んで…買ったのは…香水だった。
いつも隼人から香る匂いが…あたしのあげた匂いになって欲しい。
そう思って買った香水。
ブランド物は高くて買えなかったけど、庶民的なあたしにとっては奮発したつもりだった。
でも…
あげられないよ…こんなの…。
「…捨てちゃおうか」
そう言って、手を挙げた瞬間。
「…くしゅん」
タイミングよく、くしゃみが出た。
寒い…な…。
なんか…
さっきの水しぶきで体が冷えたみたいだ。
夏の夜って言っても、多少は冷える。

