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あたしがたどり着いたのは…隼人の家にある屋上。
勝手に入って悪いけれど、ここはあたしが唯一落ち着ける、お気に入りの場所だった。
「…どうしよう」
…まさか響君に告白されるなんて考えてなかったよ…。
しかも、『好きな人がいる』って言い残して逃げちゃった…。
「はぁ……」
深いため息をつく。
もう…今日、何度目だろう?
今日一日だけで、かなりの幸せが逃げた気がする。
「…最低、だよね…」
響君にちゃんと謝らなきゃ…。
フェンスから外を見渡す。
あたし達の…街が見える。
隼人と…17年間も一緒に暮らしている街。
優しい星月夜に見守られた街は昔から全く変わらず、綺麗だ。

