社長の溺愛

「うわぁ~美味しそうですね!」

「そうだな」

美味しい、美味しいって言いながら食べる山口を見てたら
「そんなに、美味しいのか?俺にもくれ」
思わず出た一言だった

「いいですよ~、じゃぁ、あ~ん」

おい、マジか! こんな店の中でか!
そもそも、そんな仲でもないのに
そして、俺は若くもないのに
やるのか、俺...山口はスプーンを俺に向けて待ってる

やるしかない、ってか山口がしてくれる事を拒否なんて出来ない俺がいる!

左右を見渡し、スプーンからカレーを食べた

山口がニコニコして俺を見てる

食べて良かったぁ~

「俺のも食べてみるか?」

「はぁい、あ~ん」

嘘だろ! 一応聞いてみたけどよ食べたいって言った、らお皿ごと渡すつもりだったのに
お口開けて待ってる状況って...ええい、やれ俺

「こっちも美味しいだろ」

「はい、今度来たらそっちを頼んでみます」

クスッ、クスッ
あの、カップル楽しそうね
きっと、付き合い始めたばっかりなんだよ
あ~んって...

「昼休みが終わっちまう、早く食べよう」
やべぇ、周りの視線が痛すぎる...が
端から見れば、俺達は恋人に見えるってことか
顔がにやついちまうっ

「はい」
やだぁ、恥ずかしいよぉ
早く食べて、お店を出たいよ



何となく気まずいまま、会社に戻りエレベーターを降りたら

そこには

仁王立ち、腕組み、怒りの形相のポーラさんが立っていた