華恋side
──ガラガラ
恐る恐る教室のドアを開けてみた。
中を見回すとショートカットの女の子が窓際の席に座っている。
綺麗な栗色だなあ…
その子の髪は風にさらさらと靡く。
黒板に張ってある席の順番を見てみると私の席はあのこの後ろだった。
──ギィ──ストン──
鞄を机の横にかけて席についた。
今更ながらここはいい席だと思う。
窓際の一番後ろ。
ここならあまり見られずに済むなぁなんてことを思った。
ホッとして窓から桜を眺めていると、突然前の女の子がクルっとこっちを向いた。
「私山本雫(ヤマモトシズク)!あなたは神崎華恋ちゃんだっけ?」
女の子なのにすごい迫力で自己紹介された。
勝手にこの子はいい子なんだなあって思った。
だってこんな私に声をかけてくれるんだから──
「ってねえ!聞いてる?」
「あっ。ごめんなさい。私は神崎華恋です。名前とは全然違うけど……よろしくお願いします。」
よし、我ながら上出来だ。
なんか久しぶりに女の子と話してるなあ。
「あははっ。面白い子!」
そんなことをいって急に笑いだす山本さん。
「えっと…山本さん?なにがおもしろい、の?」
不思議に思った。
「あたしのことは雫でいいよ!あたしも華恋って呼ぶからさ!」
──ガラガラ
恐る恐る教室のドアを開けてみた。
中を見回すとショートカットの女の子が窓際の席に座っている。
綺麗な栗色だなあ…
その子の髪は風にさらさらと靡く。
黒板に張ってある席の順番を見てみると私の席はあのこの後ろだった。
──ギィ──ストン──
鞄を机の横にかけて席についた。
今更ながらここはいい席だと思う。
窓際の一番後ろ。
ここならあまり見られずに済むなぁなんてことを思った。
ホッとして窓から桜を眺めていると、突然前の女の子がクルっとこっちを向いた。
「私山本雫(ヤマモトシズク)!あなたは神崎華恋ちゃんだっけ?」
女の子なのにすごい迫力で自己紹介された。
勝手にこの子はいい子なんだなあって思った。
だってこんな私に声をかけてくれるんだから──
「ってねえ!聞いてる?」
「あっ。ごめんなさい。私は神崎華恋です。名前とは全然違うけど……よろしくお願いします。」
よし、我ながら上出来だ。
なんか久しぶりに女の子と話してるなあ。
「あははっ。面白い子!」
そんなことをいって急に笑いだす山本さん。
「えっと…山本さん?なにがおもしろい、の?」
不思議に思った。
「あたしのことは雫でいいよ!あたしも華恋って呼ぶからさ!」
