噂の地味子ちゃん

煌夜side

「こーちゃんっ。どーしたの?そんな浮かない顔して~」
隣に座るふわふわした薄い茶色い頭をした俺の友人。
花園 薫(ハナゾノ カオル)
大きな目に小さい口それでもスッとした鼻筋。世の中ではかわいいっつー類に入ると思う。



「薫。今はあまり煌夜に話しかけない方がいいよ。」



そんな薫を諭す藍色の髪をした男。

一ノ瀬翼(イチノセツバサ)
いつもパソコンを常備していて俺らの中じゃ頭脳派だと思う。




「えー。でも~…」
口を尖らせる薫。




「そーだぜ?薫。俺らの王様はただいまご立腹なんだからよ~」
そう言ってネクタイを緩め、無駄にフェロモンを放つ金髪は七瀬十夜(ナナセトウヤ)
こいつは男の俺から見ても色気を感じる。
女ならイチコロなんだろうな。



「クークー…」
そんな会話にも入らず熟睡してる赤髪は五十嵐大輝(イガラシタイキ)
こいつは寝てても整ってんな



「それより煌夜。今日の入学式の祝辞はよろしくね」
あぁ、そういえばそんなもんあったな。





「あぁ」
とりあえず返事をしておいた。




はっきりいうとこれっぽっちも考えてなんていねえ。
たぶんそのときはノリで行けるだろ。



「機嫌が悪いのはわかるけどちゃんとしてくれなきゃ困るよ。生徒会長?」
眼鏡をクイッとあげながら俺を見る翼。





「あぁ」
そう。俺はなんでか知らねえが勝手に生徒会長になってる。はっきりいうとやめたい。





「ってさっきからこーちゃんあぁしかいってないじゃーん」
ケラケラと笑う薫。
んだか無償に苛立った。