噂の地味子ちゃん

華恋が騒がれているのは普段見ない顔なのに2年の校章をつけているから。



転校生ってことぐらいわかんないのかしら?
これだからこんな高校にはいきたくなかったのよ。




そんなことを考えながら足を進めると校門と共にクラスの張り出しが見えてきた。



そして「桜坂高校入学式」の看板




「ほぉー…大きい…」
華恋はまずこの高校の大きさに驚いた。
カラフルな頭が集う学校にも関わらず学校が綺麗。
そして東京ドームより大きいとさえ思わせる広さ。



ここに関してはこの学校で良かったと思った。
まぁ生徒は置いておこう…



さて、私は何組だろうか。


確か2年はA組からE組まであると聞いた。
よく成績によって分けられているとかいう学校を耳にするがここはそうではないみたいだ。




「~よいしょっ…」
つま先立ちで見てみる。


「あった…、!」
2-Aの紙に“神崎華恋゛の文字。



A組は玄関から近いから少し嬉しかった。この学校は広すぎるからE組となると移動が面倒くさいのだ。



自分のクラスも分かったので早速クラスに向かおうと思い、足を踏み出そうとした。


その時校門の前に黒い高級車が停まった。





そしてドアが開いた瞬間────





「「きゃあああああああああ!!!!!!!」」





物凄い女子の歓声がした。いやむしろ悲鳴か。







「worldの皆さんよ!!!!!」




「こっち向いて~!!」




「カッコいい~!」




「抱いて~!!!」




女子は歓声。男子も憧れの目を向けている。
その視線の先に目をやると整った顔の5人組がいた。
こんな人たちをイケメンって呼ぶんだと思った。




用も済んだので足を踏み出そうとしたが一瞬だけ最後を歩いている男と目があった気がした。





まあなんかいろんな日本語飛び交ってるが早く教室へ行こう。
そして華恋は教室へ向かった。





その男に背中を見つめられているとは知らずに──