私は、アナタ…になりたいです…。

最低だ……と、歩きながら反省した。


もう一度だけ、彼女と話がしたいと願った。


母の話も、義母の話も聞いて欲しいことがある。


後悔や懺悔だけじゃない。


感謝や愛情も、全てを知っているからこそ出せる言葉だ…。


そもそもまだ彼女に教えてない。


彼女のどこに憧れてるのか。
何に魅力を感じてきたのか。

触れたくない理由も話してない。
本当は触れたいんだと教えてやりたい。

その上で、彼女を自分のものにしたい…。

その感情が何なのか、自分が一番よく分かっているからーーー。




話すチャンスもなく数日が過ぎた。

河佐咲知は、いつも以上に笑顔を作って仕事をしている。

営業に出かける時も帰ってきた時も、今まで通りの挨拶をしてくれる。

ただ、目は見ようとしない。

わざと少しだけ下を向き、視界に僕を入れないようにする。

それに甘んじながら過ぎて行く日々。それに少しだけ苛立ちを覚え始めたーー。