その後、着々と入学式が行われわたしはついに厚桐中生になった。


ちなみにクラスはというと、祐と同じクラスだったのが救いだけどそれ以外の人はみんな違う小学校からの人たち。

でも、取りあえず自己紹介のときに名前を覚えたから名前はわかるようになった。

あと、担任は優しそうで美人な森 由美子〈モリ ユミコ〉先生になった。


「祐‼︎友達いないよ…(涙)っていうかみんな知らない人達!」

ココは祐に助けてもらおうと言ってみたがもう祐は女の子に囲まれている…


本当に祐は小学校の頃から女の子にモテモテだよね。

何回そのことで女の子達に付き合っているのかって聞かれたことか…

「…な、…んな、杏奈‼︎」

「あ‼︎ごめん」

「話しかけておいて…で、友達は自分から話しかけて作るもんだよ?杏奈なら作れるよ‼︎」


祐は優しい。


本当に優しすぎるってほど。


そんな風に言われたら絶対頑張る気になれる。


「分かった…頑張ってみるね?」


祐はグッドと親指を立てて笑ってくれた。


よーし。

わたしは頑張って話しかけてみよう。
あっあの三つ編みの本を読んでいる子に話しかけてみよっと。

確か…佐浦果純ちゃんだよね。


「初めまして!小林杏奈です。佐浦さんだよね?何の本読んでるの?」

しばらくすると可愛らしい声が返ってきた。


「小林さんね。初めまして。佐浦果純です。この本はね、ハリーポッターの本だよ!」

「えっハリーポッター?わたしもハリーポッター読んだよ!どのキャラクターが好き?わたしはね、ハーマイオニーかな」

「ハーマイオニー可愛いよね♡」

おぉー!話が弾んでる‼︎