その日、私は日向子と春佳を誘って帰ろうとしてた。

先生「岡林タスキつけて帰れ!」

帰ろうとした時に教師に呼ばれ言われた。

でも私は

『タスキ持ってない』

タスキつけて帰るとかダサいし、面倒くさい。

先生「なら作ってもらえ」

『誰に』

先生「小谷先生、すみませんがお願いしていいですか?」

亮「えぇ?!俺、作り方知らないっすよ」

先生「岡林!お前、作り方教えてやれ」

いや、お前が教えろよ。

なんで生徒が教師にタスキの作り方を教えんねん。聞いた事無いぞ!

『はぁ…亮太来な』

亮「お、おう。って、「先生」って呼べ」

『あぁ…んじゃ、亮ちゃんでいいや』

亮「「先生」を付けろて」

『そういうのダルイから』

亮「はぁ…。もういいや。」

私は亮ちゃんにタスキの作り方を教えた。

教えたっていうても、ピーピーロープの塊をいい長さに切って端と端を結べばいいだけ。

でも切るためのハサミがなかった。

亮「あれ?ハサミがないで」

『んじゃ、これ使いな』

私は亮ちゃんにカッターを渡した。

亮「なんで、お前こんなもの持ち歩いとん」

『そんなの…あなたに関係ある?(ニコッ』

亮「(また作り笑い…)」

カッターがあったおかげでタスキもできたから帰れると思ったら他の生徒が

「先生、タスキ作ってください」

と言ってきた。

タスキを作るにはカッターがないと切れない。

だから私は亮ちゃんに

『今日はカッター貸したるから明日返せよ』

って言い残して帰った。

私が日向子や春佳の元へ行く途中に後ろで亮ちゃんが何かを言うてたけど、何も聞こえないフリをした。