血塗れの廊下【短編集】



バタン


「はーなこさん。みーつけた」


満面の笑みを零した母が
花子の視界に入ってきた。

母の瞳は血走っていた


花子は体が震える


だってもう逃げられないから


母は笑みを崩さぬまま

花子に向かって鎌を振り落としました――…



辺りには生生しい音が響き渡りました