血塗れの廊下【短編集】



少し時間が経った頃…誰かがトイレに入ってくる音がします


…きっと花子の母でしょう。

花子ははっと息を殺しました。

見つかったら殺される、殺される、殺される…心の中で叫びました。

そして母の声が聞こえてきます。

「はーあなーこさーん、あーそびーましょー?」


狂った母はそう言います。そして…次々とトイレの扉を開けてゆきました。
花子が隠れているトイレは一番奥です。
…バタン…バタン

…どんどん近づいてくる音に花子は涙が零れそうでした。
そして…