君が居る

「落ち着いて。お願い止めて。」





反射的に体が震え始める。




私に拳が振りかざされた訳じゃないけど、あの頃がフラッシュバックして……。




「ごめっなさい。パパ、ママ。」





そう口にしたら





「っっ?!茉汐?!ごめん茉汐!!大丈夫か?」





正気に戻ったらしい朝陽ちゃん……お兄ちゃんが私を強く強く抱き締める。





「ごめんね。茉汐。」





眼鏡の奥の瞳が悲しみに揺れる。





私のせいでこの人を傷つけた…。





お兄ちゃんの背中を触って




「痛い…?」





そう呟いた。





「大丈夫。痛くないよ。」





私の髪をすきながら安心させるように、お兄ちゃんが言った。