「秋原祥吾に好きな女子が?!だって、あんな地味男に好きな女子なんているの?」


「でね、美咲紀、想うんだけどさ~。秋原が好きな子、綾羽だと思う!」

「え?」


みーちゃんが、私の方に視線を変えた。



私、九条 綾羽(くじょう あやは)。

私みたいなごく普通の高校二年生女子が、男子に好かれるなんて、絶対ありえない!



「な、ないよ。絶対ない!だって私、みーちゃんやりーさみたいに、可愛くないし、美人でもないし・・・・・・!」

「でもね綾羽、綾羽って男子ウケいいんだよ?」

「え?」


「そうそう!長谷川 大河(はせがわ たいが)、綾羽のことずっと見てたよ!」



「・・・・・・え?」