「ちょっと、ねぇ!聞いてた?!」

「?!」


お人形のように綺麗に見開いた目が、私の視界に入ってくる。


「え?ご、ごめっ。聞いてなかった。」

「もぉ!最近、人の話聞かないこと多いよね~!」

「みーちゃん。そんなムキにならないの。」


ふんわりとしたショートカットが、視界に入った。


「りーさ、優しすぎなんだよ。てかさ、あいつの噂、聞いた?!秋原祥吾の噂!!!」