キス、のち涙。

「祥吾・・・・・・?」



祥吾は、私の後ろに立っていた。

よかった、傍にいたんだ・・・・・・。


祥吾を抱きしめようと思って、足を動かすと・・・・・・。


「・・・・・・来るな、綾羽。」

「え・・・・・・?」

「何回来ても一緒。俺の姿は、透明になって、触れることができない。」

「え・・・・・・?」

「俺、死んじゃったから、幽霊みたいなもんだ。わかるか?」


幽霊・・・・・・?

成仏したってこと・・・・・・?

幽霊だから、もう触れ合うことは、できないの・・・・・・?



「綾羽、時間がない。大事な話があるんだ。聞いて。」

「う、うん。」