キス、のち涙。

「・・・・・・綾羽。」

「?長谷川君?」

「・・・・・・これ。」


目の前に差し出されたのは・・・・・・。


「え・・・・・・?」


『綾羽へ』と書かれた、白い封筒だった。


「渡せって言われたから。一人で読みなよ。僕は・・・・・・もう、帰るから・・・・・・。」

「え?」

「・・・・・・じゃ、じゃあ・・・・・・。」




・・・・・・長谷川君の目、赤くなっていた・・・・・・。

鼻声に聞こえたのは、気のせいかな・・・・・・?