首を横に振り続け必死の形相で思いつく否定の言葉を吐き散らかしてゆく。それでも尚、飄々と余裕を醸し出している先輩が腹ただしくてそして言葉に表すことが困難な感情が頭の中で渦巻いていた。 「うん、うん。俺は好きだよ。俺はいつだって会いたいし、近付きたいし近付かれたいかな」 あたしの言葉なんて全く応えてないといいたいのか、あたしの髪を指で梳きながら甘言を落とし続ける。 それが無性に腹が立って仕方なく、そしてあたしばかり戸惑い翻弄されているこの状況に酷い嫌悪感ばかりが増してくる。