筆舌に尽くし難い。


「い、意味わかんない…っ。こんな時に変な冗談やめてください!」

「そんな野暮な事をこんな時に言うわけないよ。余計に嫌われるに決まってるだろ?」

クスクスと静かに笑みを溢せば、すっと滑らかに額に唇を落とす先輩。まるでそれは何かの魔法のようで、あたしの思考を真っ白に染め上げて身体は更に硬直する。

「ね、解ってくれた?いくら君が俺の事疎ましく思ってようとも俺は新川の事が好きで仕方ないんだよね。勿論性的の意味で」