筆舌に尽くし難い。


「………は!いやいや!何を仰られとるんですか先輩!そんなフェミニストみたいな台詞、あたしなんかに向けるなんて…!」

何を言い出すのやら、此方は一刻も早く離れたいというのに。
どんどん、込み上げてくる吐瀉感に脅威を感じ始めて少しずつ焦りが出始める。

「そもそもあたしが先輩の部屋にお泊まりだなんて、みんなから八つ裂きにされますよー。そうゆうのは彼女さんにしてあげてください」

…いるかどうか知らないし興味もないけど。
そんな言葉を吐き出してしまいたくなったが飲み込んで、なんとか取り繕いそしてわざと戯けながらあたしは本格的に荷物を纏めて立ち上がり、部屋を後にするために扉に手をかける。
早く 早く ここから立ち去らなければ。