入試を無事に終え、やっと入学。

新しい制服に身を包み、家を出る。

外に出ると晴天で、
心地よい風が吹いていた。

「日向~!おはよう‼」

大石珠里(おおいしじゅり)。
中3からの友達。
同じクラスになってから仲良くなった。
珠里もこの春から
晴れて幸空学園の1年となる。

「おはよう。珠里。」

「もう高校生になったんだね。私達。」

「だね。そういや、珠里、何部に入るか決めた?」

「……やっぱ吹部かなぁ。日向も吹奏楽やりなよっ☆」

「え?吹奏楽?」

幸空学園には私が中学で入部していたバスケ部はない。

吹奏楽部に少し興味を持ちつつ、そのまま学校に通った。