ハッ…ハッ…ハッ…


走り続けてどれくらい経ったのだろうか。

辺りは暗闇に包まれている。

何も見えない。

月明かりでさえもささない。

でも自分がどこを走っているのかはわかる。

まさか天体観測に誘われた時はこんな事が起きるなんて思ってもみなかっただろう。


もう走れないと体が悲鳴を上げているのだが、ここで走るのをやめてしまったら…

最悪なパターンが頭をよぎる。

それを振り切るかのように頭を振り、体に鞭を打ちひたすら走り続ける。