「白河さんと付き合ってるけど、何?」
“付き合ってる”、その五文字を聞いた瞬間ひゃーーーーーー!って叫んで飛び跳ねたくなったのを理性でグッと堪える。
「はじめてだよねえ、紫宇が誰かと付き合うなんてさ」
いったいどういう心の心境?と聞こうとしたけど気がついたら、学校がもう近い。
紫宇と学校なんかに来たら、騒がれるに決まってる、多分。
無駄にイケメンなんだ、こいつは。
それに、今日からは“白河さん”っていうカノジョがいるんだから!
白河さんが見たら、ほんとにまずい、やばすぎる。
紫宇の付き合った理由が聞けないのは嫌だけど、紫宇と学校に行くのはもっと嫌!
「よかったね!おめでとーーー!!!」
そう叫んで、私は学校目指して走った。紫宇から、離れるために。
