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「……」
放課後、空が茜色に染まりかけようとしている頃。
私は結局、半ば強制的に決められた約束を破る度胸など無く、駄菓子屋ーー伊織の家ーーの前まで来てしまった。
嫌で仕方ない筈なのに、伊織に会えることを嬉しいと思う自分がいるのは何故か。
…なんて。そんなことは、私が一番判っているのだけれど。
「はあ…」
今日は無理矢理来いと言われたようなもんだし、しょうがない。うん。
伊織には適当に安いお菓子を買えばいいだろう。
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