教室の一番後ろの真ん中の席。 そこか彼の特等席だった。 それは入学したころからずっと、 彼のクラスは暗黙の了解みたいに、席変えをしてもいつも彼はそこの席だった。 けどそれが、その暗黙の了解がいきなり変わる日がくる。 ある日彼の席は、窓側の一番後ろの席になった。 始めクラスメート達は「何事?」だとか「どうして?」だとかとにかく不思議そうに噂をした。 けど次第にそれを気にする物もいなくなって、一番後ろの真ん中のが暗黙の了解ではなく、いつの間にか窓側の一番後ろの席が暗黙の了解になった。